脳卒中のサイン(FAST)と、今すぐすべき行動

公開: 2025-01-01更新: 2026-04-23
本記事は医療行為を行うものではありません。ご案内は目安であり、最終的なご判断は医師にご相談ください。 緊急の場合は119へ。

脳卒中は時間との勝負。すぐに119へ

「Time is Brain(時は脳なり)」。発症から治療開始までの時間が、後遺症の程度を左右します。 FASTのサインが1つでもあればすぐに119に電話してください。

FASTチェック — 脳卒中の4つのサイン

脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)を早期に疑うための国際的な指標がFASTです。 日本の救急医学会も、市民への啓発に活用しています。

FFace(顔)

顔のゆがみ・片側が下がる・口角が垂れる

チェック: 「いーっ」と笑ってもらう。左右対称か確認

AArms(腕)

片腕の脱力・腕が上がらない・片側だけ落ちる

チェック: 両腕を前に伸ばして10秒キープ。片方が下がらないか確認

SSpeech(言葉)

ろれつが回らない・言葉が出ない・意味不明な発言

チェック: 「太郎が公園で遊んでいます」など話してもらい、不明瞭でないか確認

TTime(時間)

上記のどれか1つでも当てはまったら

チェック: 発症時刻を確認してすぐに119へ。「いつ症状が出たか」は治療判断に重要

脳卒中とはどんな病気か

脳卒中は脳の血管が詰まる(脳梗塞・一過性脳虚血発作)か、破れる(脳出血・くも膜下出血)ことで 脳の細胞が障害を受ける病気の総称です。日本人の死因上位を占め、後遺症(半身麻痺・言語障害等)が 残ることも多い深刻な疾患です。

一方で、早期に適切な治療が行われれば後遺症を最小限に抑えられます。脳梗塞に対する血栓溶解療法(tPA)は 発症後の一定時間内に開始する必要があります。だからこそ「時間との戦い」と言われています。

FASTに加えて注意すべき症状

FASTに含まれない症状でも、脳卒中を疑うべき状況があります。

  • 突然の激しい頭痛(今まで経験したことのない最大の頭痛)— くも膜下出血の可能性
  • 突然の視力障害・視野欠損(片目が見えない、視野の一部が欠けるなど)
  • 突然のめまい・ふらつき、特に歩けないほどのもの
  • 突然の嚥下困難(ものが飲み込めない)
  • 突然の意識障害・ぐったり

一過性脳虚血発作(TIA)に注意

FASTのような症状が数分〜数十分で改善してしまうことがあります。 これを「一過性脳虚血発作(TIA)」といいます。 「治ったから大丈夫」ではなく、その後に脳梗塞を起こすリスクが高い状態です。

症状が改善した場合でも、すみやかに救急受診してください。 「良くなったから」と様子を見ることは危険です。

119に電話したときに伝えること

1「脳卒中(もしくはFASTのサイン)を疑います」と最初に伝える
2症状が始まった時刻(わからない場合は「最後に普通だったのはいつか」)
3場所・住所
4患者の年齢・性別
5意識はあるか

よくある質問

FASTのサインがあったが、今は症状が治まっています。病院に行くべきですか?
はい、すぐに受診してください。一過性脳虚血発作(TIA)の可能性があり、その後脳梗塞を起こすリスクがあります。症状が改善していても救急受診を推奨します。
「いつもと違う感じ」程度でも119を呼んでいいですか?
脳卒中は症状が「何となくいつもと違う」程度から始まることがあります。FASTのいずれかに該当するなら、迷わず119へ。判断に迷う場合は#7119に電話して相談することもできます。
脳卒中の予防のためにできることはありますか?
高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病のコントロール、禁煙が脳卒中の主なリスク低減につながるとされています。詳しくはかかりつけ医にご相談ください。

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